7位は川上哲治、6位は金田正一の出身校

【第7位 熊本工(熊本県):58人】

 熊本工は公立高校としては全国最多、現在まで実業系の高校として続いている学校としても全国一のプロ入り数を誇る。平成以降、高校野球界では公立校と実業系高校の地盤沈下が進んでいる中で、現在まで活躍を続けている数少ない高校の一つだ。

 古くは川上哲治(巨人)に始まり多くの名選手を輩出したが、現在は現役選手はゼロ。ランキングでも一昨年享栄高に抜かれて7位となった。

【第6位 享栄高(愛知県):59人+今年指名1人】

 甲子園には2000年春を最後に出場していないが、プロには着実に選手を送り出し続けている。今年も四国IL徳島所属の安藤銀杜が西武育成7巡目で指名された。

 享栄高といえばまず思い出すのが、プロ通算400勝という大記録を打ち立て、2019年に亡くなった金田正一(国鉄・巨人)。高校は中退しているが、公式戦でも登板しているのでカウントしている。

 他には初登板でノーヒットノーランを記録した近藤真市(中日)など。現役では2019年にセ・リーグ最多安打174本を放った大島洋平(中日)らがいる。

現在の強豪校は、ベストテンのちょっと下に並んでいる

 こうして見ると、上位にはどうしても歴史の古い学校が並びがちだ。近年のプロ入りも少なく、若いファンにはあまりなじみがない。

 一方、ベストテンのすぐ下には、早実(44人+今年1人)、東北高(43人)、日大三高(42人)、東邦高(42人)、東海大相模高(42人+今年3人)、仙台育英高(39人+今年2人)と、現在の強豪校が並び、着実に人数を積み上げている。とくに東海大相模高と仙台育英高は高いペースでのプロ入りが続いており、近いうちにベストテンに食い込んでくるだろう。

 ランキング外の学校では、関西高が27人+今年2人指名、作新学院高が25人+今年1人指名、花咲徳栄高が24人+今年1人指名で、ランキング入りに近づいている。

甲子園未出場の学校としては、強豪校の多い神奈川県で甲子園出場を果たせない横浜創学館高から秋山翔吾(広島)ら10人がプロ入りしている。