「ワンプレート」で複数の味も
コスパを考えるとあえて冷凍食品?

 現在、スーパーの冷凍食品売り場を見ると、昔からあるお弁当用のコロッケや揚げ物(個別に温められるようになっている)、生麺よりもコシがあってむしろうまいと言われるうどん、フライパンで焼く餃子などと共に、高級路線のビーフシチューやピザ、ハンバーグ、グラタンなど、ラインナップが幅広いことに気が付く。

 また、コンビニで売られている冷凍食品はチャーハンや麺類に並んで、複数の味がワンプレートで食べられる商品が目を引く。

 例えばセブン-イレブンで今年5月から発売されている「セブンプレミアム ビビンバ&ヤンニョムチキン」(税込462円)は、ビビンバ、ヤンニョムチキン、チャプチェがワンプレートになっている。おかずが複数あるのがうれしいし、同じボリュームの弁当を買うよりも若干安い。同シリーズには「グラタン&ハンバーグ」や「ミートドリア&ペペロンチーノ」がある。

 コンビニの弁当もレンジでチンするのは同じなので、こうなってくるとコンビニで買う冷凍食品と弁当には、大きな違いがないようにも思えてくる。

 ネット上で冷凍食品に関しての言及を調べてみると、「安くてうまい冷食」のまとめや、「カップラーメンよりほぼ同じ金額の冷凍食品のラーメンの方が具が多い」という感想があることがわかる。

 実際カップラーメンの価格は高くなっており、高級路線では税込で300円を超えることも珍しくなくなってきた。

 冷凍食品では200円台後半から300円台の麺類商品があり、例えばファミリーマートの「鶏ガラスープのコクと旨み具付き中華そば」は246円でチャーシュー、メンマ、ほうれん草付きである。「具付」を協調するだけに、メンマやチャーシューの存在感はそれなりにあり、多くのカップ麺と比べれば「満足」と感じられるだろう。

 消費者の中で、「保存食用ではなく、コスパを考えてあえて冷凍食品を選ぶ」意識が根付いてきているように感じる。