ファミマと日清のビャンビャン麺
どっちがうまいか

 ここで冒頭に言及した、筆者が冷凍食品のおいしさに気づくことになったきっかけの商品であるが、これはファミリーマートのビャンビャン麺(正式名称:香酢が効いた旨辛タレビャンビャン麺/店頭では漢字表記)だった。今から1年前、2024年10月から発売されたファミマのビャンビャン麺は一時期、一部店舗では品薄状態となるほどの人気となった。

 話題となっているのをやや遅れて知ったためか、筆者が気づいた頃には近所のファミマで安定供給されるようになっており、難なく買うことができた。食べてみると、これがまあおいしかった。冷凍食品のみならず、コンビニで売られているチルド商品やカップ麺も含め、これほどのクオリティはなかなかないのではないかと思われた。

 平くて太いもっちりとした麺にタレがよく絡む。そしてタレの、ピリ辛の塩梅がちょうど良い。味と歯ごたえの両方の面でアクセントとなっているアーモンドナッツは気前の良い量が入っている。ハマってしまい、一時期はこればかり食べていた。同じファミマル商品の「汁なし担々麺」も試したところ、これも美味だった。

 そして注目すべきは価格である。ビャンビャン麺は税込で321円、汁なし担々麺は289円と300円を切る。この価格でこのクオリティかと感動した。外食で800円程度出して食べる味とも遜色ないように思われたからである。この経験から、それまであまり目を向けたことのなかった冷凍食品コーナーを吟味するようになった。

 実は日清グループも「ビャンビャン麺」を2022年3月から販売しており、2024年9月にリニューアルしている。オープン価格であるが、だいたい税込300円程度で売られているようだ。

 イチ消費者として忌憚のない意見を述べさせてもらえば、ファミマと日清のビャンビャン麺は似ている。味や完成度において、甲乙つけがたいところがある。

 ファミマの場合はナッツの存在感があり、風味を引き立たせている。一方、日清のビャンビャン麺にはナッツが入っていないのだが、その代わりにチンゲン菜やタケノコの歯ごたえで一歩リードしているように感じる。