「介護モラハラだけでは、夫が離婚を拒否した場合には成立させるのが厳しい」と弁護士にアドバイスされた。

介護とモラハラ夫から解放されて
シングルライフを満喫中

 ところが、別居が長期間(5年以上)になれば、話は違ってくる。「その他婚姻を継続し難い重大な事由がある」(民法770条)として裁判所が離婚を認める可能性が高くなるのだ。

 女性は預金通帳と身のまわりのものを持って家を出た。別居中も、収入が多いほうの配偶者は少ないほうの配偶者に生活費(婚姻費用)を渡す義務があるため、毎月の婚姻費用は弁護士を通して夫に請求した。

 夫は会社をすでに定年退職し、再雇用だったので給与は大きく減っていた。月額十数万円の婚姻費用の支払いが重くのし掛かり、ほどなく離婚を承諾した。

 離婚すると、夫婦で築いた財産を原則半分ずつ分け合う「財産分与」を行う。これは離婚の理由とは関係なく行われるため、女性が義父の介護をしなくなったからといって、共有財産の半分をもらえなくなるわけではない。

 住んでいた自宅は義父名義だったので分与の対象にならなかったが、夫の退職金を含む預貯金の半分(1000万円超)と年金分割で応じることにし、離婚が成立した。

「さっぱりした」と、女性はシングルライフを満喫している。

半身不随の義母を介護するも
夫に浮気をされた48歳女性の場合

 首都圏に住む女性(48)は夫(50)の母親(70代)が数年前に半身不随となり、義母を介護する日々を送っていた。

 夫の実家は先祖代々の地主で、近隣でガソリンスタンドを経営したり、多くのアパートや貸家の大家をしたりしていた。

 夫は一族の不動産などの管理はしているものの、普段は働かずにブラブラしていた。そして常に「女性の影」があった。携帯を隠すなど不審な行動を取るようになったため、入浴中にLINEを盗み見ると、他の女性と浮気しているようだった。