スポーツを仕事にしたいという
天命を胸に歩みをはじめた
(1)天命(Calling)
南さんは6歳から13歳までカナダで暮らしていた。子どもの頃からスポーツ好きで、すでに10歳の頃に、ヤンキースのスタインブレナーに憧れて「僕も大リーグのオーナーになる」と両親に言っていたという。
その後、帰国してからもスポーツに打ち込んだ。普通のスポーツ少年と違うのは、「いまやっていることを一生続けたい」と真剣に考えたことだ。そして、自分の内なる声をはっきりと聞き取った――「スポーツを仕事にしたい」と。
(2)旅の始まり(Commitment)
大学を卒業後、南さんは外資系投資銀行に就職した。誰もが憧れるエリートコースだ。だが数年後、少年時代からの「スポーツを仕事にしたい」という夢が再び彼を衝き動かす。そして安定した生活を捨て、未知のスポーツ業界に飛び込んだ。
(3)境界線(Threshold)
スポーツ業界は、趣味としてのスポーツとは別世界だった。彼がまず取り組んだのは、フットサル場の管理という地味な仕事。受付の「切符もぎり」が彼の最初の「スポーツ関連」の仕事だった。
真っ暗闇の日々の中で彼は多くの人と出会い、多くのことを学んだ。そして「夜明けの前が一番暗い」という言葉を信じ続けた。
(4)メンター(Guardians)
転機は突然訪れた。「楽天、球界に参入」というニュースだ。彼は即座に楽天の三木谷浩史氏にアポイントを取り、面接に挑む。その20分間で採用を勝ち取り、東北楽天ゴールデンイーグルス創設メンバーとして活躍することになったのだ。
(5)悪魔(Demon)
しかし、さらなる夢――メジャーリーグ球団のオーナーになる――を実現するには、莫大な資金が必要だった。もっと高い給料を求めて転職活動を始めた南さんは、採用企業の都合ばかりが優先され、求職者が置き去りにされている人材紹介業の実態を知る。
(6)変容(Transformation)
「現状をただ嘆くのではなく、それを自分で変えればいい」と彼は発想を転換する。







