写真:足立美術館 ※画像の転載ならびにコピーを禁じます
足立美術館(島根県)
アートと紅葉を満喫する大人旅に
島根県の安来市にある足立美術館は、創業者・足立全康が生涯をかけて整備した美しい日本庭園が有名だ。その敷地は5万坪。枯山水庭や苔庭、池庭や滝などさまざまな手法で自然を表現している。
11月下旬には庭園のモミジやドウダンツツジが赤くなり、周辺の山々も赤や黄に染まる。枯山水の白とのコントラストは、まさに生きる日本画とも言える美しさだ。
美術館は、近代・現代の日本画や500点以上もの北大路魯山人コレクションが有名だ。9月~11月は横山大観の「紅葉」などが特別に公開されるという。
日本庭園の評価は世界的にも名高く、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」でも3つ星を記録している。ただ、実際に訪れる外国人は3万7311人と、全体(55万5793人)の7%に過ぎず、決して多くない(2024年)。
その一因に、アクセスが良くないことが挙げられる。最寄りはJR安来駅。東京からだと新幹線と特急を乗り継いで5時間以上を要し、JR安来駅からはバスで約20分かかる。米子空港や出雲空港からでも1時間以上を要する。
しかし、日本庭園の紅葉と近現代日本画コレクションを同時に楽しめる唯一無二の場所だ。行く価値は十分にあるといえるだろう。
青隆寺ホームページ
不動山青隆寺(鹿児島県)
紅葉と菜の花が同時に楽しめる!?
鹿児島県指宿市、標高300メートルの山地にある不動山青隆寺は、知る人ぞ知る紅葉の穴場だ。約3万坪の広大な敷地に、真言宗の本格的な伽藍を構え、多くの石や苔、石燈籠が配置された見事な庭園がある。
高い標高とはいえ温暖な薩摩半島に立地するため、紅葉の見ごろは11月下旬~12月中旬とかなり遅め。しかも今年は猛暑だったので、紅葉がさらに遅くなることも想定される。
付近には、九州最大のカルデラ湖・池田湖があり、12月下旬になると湖畔の菜の花が咲き誇る。今年は、紅葉と菜の花が同じ時期に見ごろを迎える可能性もある。秋と春を一緒に楽しめるような、不思議な体験ができるかもしれない。
もちろん指宿といえば、砂蒸し風呂をはじめとする温泉も魅力だ。今だけここだけの体験をしに、遠出してみるのもいいだろう。なお、不動山青隆寺は山奥で、交通アクセスはマイカーかレンタカー、タクシーに限られる。指宿市街地からも距離があるので、時間的なゆとりを持っていこう。
なお、今年はクマの出没が多く大変なニュースになっている。紅葉を見に山奥に出かける際には、十分注意したい。







