
ヘブンクイズの元ネタはたぶん
・ヘブンの生まれた国は→ギリシャで生まれ、アイルランドで暮らし、他の国を転々とした。
・ヘブンの嫌いな食べ物は→糸こんにゃく
・ヘブンはかつてレストラン(料理屋)を開いたことがあるか→アメリカで1カ月ほどやっていた。
・ヘブンは40歳か→○
こういうやりかたでヘブンの生い立ちが語られるとは斬新である。
だが、朝ドラでクイズ大会は10年前にすでに描かれていた。2015年度前期の『まれ』第24回の文さん(田中裕子)クイズだ。
ヒロイン・まれ(土屋太鳳)たち一家が能登で居候している家の文について、みんながどれだけ知っているかクイズを行う。このとき、文の夫・元治(田中泯)が、「こんだけ 文の事をちゃ 知っとる者や集まって 他人やら家族やらちゅうて関係あるんかいえ。俺ちの事をこんだけ思うてくれる者らち俺は 他人やとは とても思われん」と語る。
筆者が毎日朝ドラレビューを書き始めたのが、この『まれ』で、この文さんクイズの唐突なお祭り感に面食らった記憶がある。
その回のレビューでは「血がつながっている、つながっていないに関係なく、みんながひとつになっていく様子を、クイズ大会によって見せることで説明的になることが回避されました」と書いている(エキサイトレビュー、2015年4月27日より)。当時から情報が説明的(主として登場人物の長ぜりふに頼る)になることが観る側にとっては気になる問題だったのだ。
おそらく『まれ』のオマージュのヘブンクイズでは、ヘブンはクイズに正解するごとに賞品を贈る。
賞品は、トキがビールと間違えて集めてきたグッズの数々。鎌や駒。トキはヘブンの嫌いな食べ物を当てて、駒をもらう。そのとき「私のだー」とぼそり。自分のものをもらってもうれしくなさそうだ。
みんないろいろ賞品をもらったが、錦織だけ正解が出ない。「よりによってこの私が ありえん」と大盤石のプライドにかけて、最後にもう1問、挑戦させてほしいと迫る。
そのとき、錦織が目をつけたのは、イライザ(シャーロット・ケイト・フォックス)の写真だった。
「あの写真は誰?」と問題にしてほしいと提案するが、ヘブンは写真を伏せてしまう。
トキがヘブンの心情を察して、錦織を諌める。







