同じ証券でも金利が2倍!各行が続々乗り出す「証券口座連携預金」のお得な選び方写真はイメージです Photo:PIXTA

投資をしている人にとっては利便性が高い、証券口座と連携した銀行預金。同じ証券でも銀行によって金利が異なり、その差が顕著になりつつあるのをご存知だろうか。(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)

開始から1カ月で残高3000億円を突破
「SBIハイパー預金」はなぜ人気?

 高市政権のスタートとともに、日経平均は5万円を軽々と突破。投資意欲はますます過熱しそうだ。その一方で注目を集めている「預金」がある。

 SBI新生銀行は、9月23日から取り扱いを開始した「SBIハイパー預金」の残高が、開始から1カ月で3000億円を突破したと発表した。

 SBIハイパー預金は、同じグループであるSBI証券での取引資金をプールするための預金だ。預金残高はSBI証券の「買付余力」に自動的に反映される。この預金に残高があればいちいちSBI証券の口座へ入金手続きをする必要がなく、また有価証券の売却時にも自動的に預金口座へ出金される。

 好調な株式市場の恩恵を受けたい利用者が、SBIハイパー預金へせっせと預け入れしているのだろう。

 このような証券口座と連携した預金はこれまでもあった。例えば、住信SBIネット銀行にも同じくSBI証券の取引に使える「SBIハイブリッド預金(SBI証券自動スィープ口座)」がある。なのに、前者がどうしてこれほど金額を集めているかと言えば、理由の一つは金利の高さだ。

 メガバンクの普通預金金利が年0.2%のところ、こちらは年0.42%という倍近い数字を出した。しかも、SBIハイパー預金を開設した翌々月から、当銀行の優遇ステージの最上位であるダイヤモンドステージが適用されるという。

 ダイヤモンドステージでは、提携金融機関ATMの出金手数料が何回でも無料、他行宛て振込手数料が月10回無料といった優遇が受けられる。