もう一つ、味に手をつけない理由がある。それは、日清食品にとってチキンラーメンは“聖域”だからだ。
「会社のアイデンティティーです。チキンラーメンのバリエーション商品は割と振り切っていろいろな味を出すのですが、オリジナルはこの味であるべきだと、社員もみんな考えています。創業の味を大切に守っていきたい」と清水氏は力を込める。
清水氏が入社して20年以上がたつが、チキンラーメンの味を変えようという意見や声は一度も聞いたことがないという。創業者が生み出した味への敬意と、それがブランドの核心であるという認識が、組織全体で共有されているのだ。







