同社はかつて日本ガイシの事業部の一つだったが、1936年に分離し創業。ノリタケを中核企業とした森村グループに所属する一社であり、同グループは世界最大級のセラミックス企業群だ。同グループには、トイレや風呂、温水洗浄便座「ウォシュレット」で知られるTOTOもいる。

 4位はトヨタ自動車で、平均年収は982.6万円。世界に誇る日本のトップ企業であるトヨタが4位、しかもグループ傘下の豊田通商に平均年収で300万円以上も差を付けられているのを、意外に思う人も多いだろう。

 従業員数に着目してほしい。トヨタの単体従業員数7万1515人は、今回のランキング対象企業である全174社の中でずば抜けて多い。にもかかわらず、ベスト5に入る高年収であることが、トヨタの強さを物語っている。

 5位はダイコク電機で、平均年収は950.6万円。昨年版のランキングでは958.8万円で3位だった。同社は、パチンコ・パチスロホール向け設備機器と、遊技機の表示・制御ユニットが2大事業。ホール経営用コンピューターと、遊技ファン用のデータ表示機で業界トップシェアを誇る。

 ランキング完全版では、6位以下を含めた全174社の順位と平均年収を掲載している。トヨタグループでトップ5入りを逃したデンソーやアイシン、豊田自動織機、ジェイテクトなどは何位なのか。また、中部地方の大手企業であるJR東海やスズケン(医薬卸)、リンナイ、東建コーポレーション、リゾートトラストは何位にランクインしているのか、ぜひチェックしてみてほしい。

 最後に、ランキングの「癖」について説明したい。それは、持ち株会社(ホールディングス)と事業会社が混在していることだ。持ち株会社として上場している企業の中には、経営企画や人事系など、少数の幹部社員だけしか在籍していないところがある。すると、その企業の実態(グループ全体)よりも年収が高く出てしまう恐れが強い。そうした「癖」の影響をなるべく排除するために、従業員が100人未満の会社はランキングから除外した。

 こうした事情を踏まえて、ランキングを見てほしい。平均年収に合わせて、従業員数も掲載しているのはそのためだ。

(ダイヤモンド・ライフ編集部)

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