話の要点が見えないと
聞き手は受け止められない
報告は、一つ一つの事象をバラバラと伝えるのではなく、一連のつながりを持った情報として話を整理して伝えることが大切です。
何が起こっているのかももちろん重要な情報ではあるのですが、それを羅列しても相手が「わかった」とはならないのです。
著書『伝え方のテンプレ』では、次のような「ダメな報告の例」をご紹介しました。状況は、あるプロジェクトの進捗報告です。
A案件は、一部遅れが発生しており、顧客からの追加要望によってはスケジュール変更や追加費用が発生する可能性があります。遅れについては、X工程でテストの遅れが出て、対応しています。
現時点では、X工程の遅れも、追加要望もどちらも現行スケジュール内で吸収可能だと思っていますが、詳細はこれからです。もし、○○システムとの接続部分に関わるところになると、かなり大きな話になってきそうですが、現在導入中の××ツールで対応可能かもしれませんし、今の段階では何とも言えません。
具体的な影響範囲については、顧客から詳しい内容が出てきてから、検討していく予定です。
現時点では、X工程の遅れも、追加要望もどちらも現行スケジュール内で吸収可能だと思っていますが、詳細はこれからです。もし、○○システムとの接続部分に関わるところになると、かなり大きな話になってきそうですが、現在導入中の××ツールで対応可能かもしれませんし、今の段階では何とも言えません。
具体的な影響範囲については、顧客から詳しい内容が出てきてから、検討していく予定です。
出典『コンサルだけが知っている 伝え方のテンプレ』(ダイヤモンド社)
いかがでしょうか。
こういう報告を受けた際には、多くの人は「あれこれ言われたが、結局、何が起こっているのかわからない」「なにか、現時点で対応する必要があるのかどうかもわからない」というふうに感じてしまうと思います。
つまり、この報告内容には、「要点が見えない」「事実と個人の印象が混ざっている」「どう対応すべきかの方向性がわからない」という問題があるのです。







