そりゃ、そっくりなワケだ…!“135年前の島根県庁”のロケ地が意外な日本最古スポットだった〈ばけばけ第45回〉

小泉八雲の愛した城山稲荷神社

 京都府庁旧本館。

 ルネサンス様式が魅力的な建物で、京都府公式サイトによると、明治37年(1904)12月20日に竣工。昭和46年(1971年)まで京都府庁の本館として、また、現在も執務室として使用されており、創建時の姿をとどめる現役の官公庁建物としては日本最古のもので、平成16年(2004)12月10日に国の重要文化財に指定されている。

 中庭を囲んだロの字形の建物なので、ぐるぐる8往復もする設定には合っている。

 ヘブン!

 ここをロケ地に選んだわけは?

 制作統括・橋爪國臣チーフ・プロデューサー(CP)に聞いた。

「実は島根県庁は京都府庁旧本館を参考に建てられたもので、当時の写真を見るとそっくりなんです。正確には、ラフカディオ・ハーンがいたときはもう一世代前の県庁なので違う建物なのですが、明治40年代に建った県庁は京都府庁と同じ設計なんです」

 島根県庁と京都府庁にはご縁があったということだ。

 素敵な建築を8往復もして、お昼の時間になった。中庭でお弁当を食べることに。ついに、地獄のふたが開くか――。

 と思ったら、ヘブンが、近所の城山稲荷神社に行きたいと言いだした。

 お弁当はお預けで、ヘブンとリヨは神社へ――。

 県庁のみと限定していたのに、その禁を破った娘に江藤はあたふた。
 
 県庁から神社までは徒歩11分くらい。間に松江城があるので、散歩するなら城も見たほうがいいだろう。

「城山稲荷神社は八雲が愛した狐(キツネ)の像がたくさんある場所で、八雲の住居から松江中学校に通うとき、神社の前を通っていたというような記録も残っています」と橋爪CP。

 その頃、トキは何か心が落ち着かず、相撲の「鉄砲」を行う。

 黙々と柱に向かっていると、ヘブン先生? と勘が働く。ニュータイプか?

 だが、玄関に行くと、そこにいたのは――。