つまり、勉強が楽しいと思っている。だから、長時間集中して机に向かうことができるし、勉強の効率もアップします。

「成績が悪い子供」は、例外なく「勉強が嫌い」なはずです。「勉強が大好きでしかたがないのに、成績はクラスでビリ」という子はいないのです。

「成績が悪い子供」は、イヤイヤ勉強しています。できれば勉強なんかしないで、ゲームをしたいと思っている。とにかく一刻も早く勉強をほっぽり出して、すぐにでも遊びたい。そんな子は、15分机に向かっているのも難しい。成績が良くならないのも当たり前です。

「成績が良い子供」は勉強が好き。「成績が悪い子供」は勉強が嫌い。これは経験的に誰もが同意すると思いますが、脳科学的にも「好き」か「嫌い」かによって、勉強の効率が根本的に変わり、成績の良し悪しに影響を及ぼします。

「楽しい」はアクセル
「辛い」はブレーキ

 人間は「好き」なことをやっているとドーパミンという脳内物質が出ます。ドーパミンには、集中力を高め、記憶力を強化する働きがあります。ドーパミンは「楽しい」ときに分泌される「幸福物質」として知られますが、集中力を高め、記憶力を高め、学習効率を大幅にアップさせる「学習物質」でもあるのです。

 一方、人間は「嫌い」なこと、「辛い」ことをやらされると、副腎皮質からストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されます。

 コルチゾールは海馬の最大の敵です。海馬というのは、記憶された情報が定着するまで、記憶が仮保管される場所です。「記憶」そのものに関わっている重要な部位ですが、コルチゾールが分泌されると、その海馬の働きが低下してしまいます。

 さらに、重度のストレスが長期間続くと、海馬で新しい神経細胞が作られなくなり、海馬の細胞自体が破壊されます。

 つまり、ストレスがかかると記憶力は悪くなるのです。

「楽しい」はアクセル、「辛い」はブレーキと言い換えることができるでしょう。