埼玉の女子校と茨城の動き
埼玉には2025年の女子受験者数が1000人を超える入試回が6つある。そのうち志望者数合計も1000人を超えているのは地元の2つの女子校のみだ。AからBランクに下がった。
浦和明の星女子の14日[1回](1882人・1.7倍)は県内最多の女子受験生を集める大人気入試回だが、実倍率は23年1.9倍、24年1.8倍と少しずつ緩和している。志望者数は微減状態が続いており、26年も前年並みの競争状況となりそうだ。
医学部・薬学部や超難関理系学部への進学を目指す「医進」(募集定員40人)と6年一貫教育の「特進」(同120人)の2コース制となっている淑徳与野。最多の受験生を集めるCランクの13日[1回]で、95人を募集する「特進」(1621人・1.8倍)は微減状態が続く。実倍率は23年1.9倍、24年1.6倍と合格人数の出し方(23年885人、24年313人)で大きく左右されており、26年はどうなるか。募集枠15人の「医進」(247人・1.8倍)は志望者数がごく少ないものの、大きく上向いている。Bランクの10日午後[医療コース特別](682人・2.9倍)は、「医進」25人を募集する算理2科の人気入試回だが、倍率アップ(24年は2.4倍)が敬遠されてか、3割強の志望者数減となっている。26年は実倍率も24年並みに戻るのだろうか。
埼玉の女子校はもう1校ある。多彩な入試を設定している大妻嵐山で、一番人気の10日午後[大妻一般1回](321人・1.4倍)は3割半も志望者数が増えている。志望者数合計の方が受験者数よりも多い珍しい例が23日[大妻一般2回](21人・1.1倍)で、やはり志望者数は少ない10日[学び力エキスパート](70人・1倍)ともども、増加基調とはいえ、26年も受けやすくて受かりやすい状況に変わりはないだろう。
上記の2回はGランクだったが、志望者数の少ないFランクの11日[大妻特待](85人・1.7倍)は大きく緩和傾向にある。実倍率が比較的高い点が敬遠されているのかもしれない。Gランクの11日午後[適性検査型](18人・1.3倍)は受験生が少し増えるかもしれない。他に、11日午後[大妻英語]がある。
次いで茨城の3つの共学校を見ておこう。江戸川学園取手は、「東大」「医科」「難関大」のいずれかのジュニアコースに応募、1月入試は4教科型と英語型で行われる。新設された[1月9日]は、「東大」と「医科」がC、「難関大」がDにランクされた。26年入試から必須だった英語リスニングが廃止されたものの、全体的に弱含みである。[1月17日]は、BからCランクに下がった「東大」(145人・3.3倍)と「医科」(88人・2.4倍)が減少傾向と大幅減で緩和しそうだ。Dランクの「難関大」(99人・1倍)は1割弱減となった。[1月25日]のCランク「東大」(75人・3.1倍)は前年並み、同じく「医科」(48人・2倍)は増加傾向にあるが、Dランクの「難関大」(45人・1.4倍)は前年並みとなっている。
茗渓学園の入試には、AC(アカデミアクラス)とMG(茗渓ジェネラル)があり、いずれも増加基調だ。11日[2回一般4科]のDからEランクに下がった「AC」(105人・1.7倍)は4割半増と人気で、志望者数は少ないものの「MG」(56人・4倍)も大きく増加傾向、24日[3回一般総合]のEランク「AG」(33人・2.1倍)とランクの付かない「MG」(31人・7.8倍)も人気が上がっている。
開智望中等教育学校では、6つの入試回すべてで開智や開智所沢との同時判定を行っている。加えて15日[特待B]は開智未来、2月4日[日本橋併願]は開智未来と開智日本橋も対象となる。そのため、個別の入試での志願者数や実倍率については、他校と比較可能なデータは得づらい。志望者数がごく少ないため傾向を示すが、10日[1回](934人・1.5倍)、12日[2回](549人・2.7倍)のいずれも上向きとなっている。Eランクの11日[特待A](388人・3.3倍)は何とも言い難い。







