埼玉中堅・中位の共学校

 埼玉の他の共学校の入試については、おおむねランク順に学校ごとに見ていこう。ランクが上がったり、前年が高倍率だったりした入試回は敬遠される傾向がうかがえる。青山学院大学系属浦和ルーテル学院は、男女計15人と募集人員がごく少ない。女子の受験者数が男子のそれを大きく上回り、2つの入試回はいずれもDからCランクに上がった。10日[1回](217人・3倍)は3割半減、24日[2回](60人・15倍)はこの2桁倍率でも前年並みとなっている。

 大宮開成は、10日[1回](799人・1.5倍)が1割減、14日[2回](249人・2.7倍)は増加傾向と分かれた。いずれもCからDランクに下がっている。Cランクの12日[特待](256人・9.1倍)はこの高倍率にもかかわらず前年並みと踏ん張っている。

 春日部共栄は、「プログレッシブ政経コース」(政経)か「IT医学サイエンスコース」(医学)のいずれか希望するコースを出願時に選択するが、別のコースに合格する可能性もある。全体的に志望者数は少ないため、傾向を示すにとどめる。10日[1回午前]は、「医学」(68人・1.6倍)とFからGランクに下がった「政経」(74人・1.6倍)が共に大きく増加、10日午後[1回午後]は、「医学」(107人・1.7倍)が大幅増、FからGに下がった「政経」(100人・1.7倍)は大きく緩和している。

 11日[2回午前]は、「医学」(43人・2倍)とFランクの「政経」(39人・2.4倍)が上昇傾向と大幅増に、11日午後[2回午後]は「医学」(58人・2.4倍)とEランクの「政経」(45人・3.8倍)が増加傾向と微減に分かれている。13日午後[3回]は「医学」(62人・2.1倍)が大幅に増加傾向、FからGランクに下がった「政経」(46人・1.9倍)が減少傾向となっている。15日[4回特待チャレンジ]では、「医学」(55人・2.1倍)は大きく増加、「政経」(48人・1.9倍)は前年並みとなっている。

 女子受験生が男子の2倍以上もいる星野学園は、Fランクの10日[1回進学クラス](261人・1.3倍)は1割半の増加、DからEランクに下がった10日午後[1回理数選抜特待生](248人・2.9倍)とEランクの11日[2回理数選抜](163人・2.9倍)は2割半増と1割減に分かれた。EからFランクに下がった11日午後[2回進学クラス](149人・1.9倍)は2割増、Fランクの14日[総合選抜](114人・3.1倍)は2割弱減と緩和気味である。

 細田学園は全体的に上向いている。Fランクの10日[一般1回](128人・1.5倍)と11日[一般2回](71人・1.9倍)はそれぞれ9割増と5割半増、Dランクの10日午後[特待生1回](82人・27.3倍)は合格者が3人だった狭き門ながら志望者数は2割半増となっている。Dランクの11日[特待生2回](51人・25.5倍)は合格者2人だけで、こちらも大変な高倍率となったが、少ないながらも志望者数は増加傾向にある。

 獨協埼玉には3つの入試回がある。Fランクの11日[1回](447人・1.2倍)と12日[2回](88人・1.5倍)は2割弱増と4割増、Gランクの17日[3回](54人・1.3倍)は6割弱増と大きく増加傾向が続く。それでも倍率を見る限り、受けやすい状況には変わりがないだろう。

 浦和実業学園の入試回は基本的にFランクだが、10日[4科型](271人・1.5倍)が1割増、EからFランクに下がった10日午後[2科型](254人・1.5倍)は志望者数が少ないこともあって2倍増の勢い、12日[4科型](105人・1.5倍)は5割弱増、EからFに下がった12日午後[3科型](56人・1.5倍)は8割半増と大きく上向いている。いずれもGランクで志望者数がごく少ない10日午後[適性検査型](244人・1.4倍)は減少傾向、19日[適性検査型](221人・1.3倍)は増加、24日[4科型](62人・1.6倍)は前年並みになるだろう。