予定どおりに進めば、月曜日の17時にはコンテンツのたたき台を作り終えることができるはずです。では実際にどうだったか、これを1日の終わりに書き換えたものが次の図です。

図表:ある月曜日のスケジュール(実際)同書より転載

 朝9時からコンテンツ作成の準備に取り組むはずが、30分もメールの返信に時間をとられました。さらにランチミーティングが少し延び、そのあとにもあれこれあって(何があったか、記憶にないことも多いものです)30分ほど時間を失い、結果的に2時間残業することになりました。

 しかも当初4時間で終わらせる予定だった作業は、実際には時間内では終わらず合計5時間かかってしまいました。それでも予定していたコンテンツ作成まで終わらせることができましたが、経理などの雑務は翌日に持ち越しです。

『ポジティブアフェクトで幸せの仕組み化』書影『ポジティブアフェクトで幸せの仕組み化』(相良奈美香、主婦の友社)

 さて、なぜわざわざ「予定」を「実際の行動」に書き換えるのかというと、それは未来の私のためです。コンテンツ作りは、単純作業ではありません。なかなかアイデアが浮かばず予定よりはるかに時間がかかる場合もあれば、サクサク進む場合もあります。

「Aプロジェクトのコンテンツ作成のために実際にかかったのは20時間、日数は4日間」「Bプロジェクトは途中で方向性を変えたせいで30時間かかり、日数的には倍の8日かかった」というように、「実際にかかった時間と日数」をデータとして残しておくことで、次に似たようなプロジェクトが始まったときに「今回はBのパターンで時間を見積もっておこう」などと考えることができるのです。

 スケジュール表は予定を書き込むだけのものではありません。実際にどのくらいの時間をかけたのかがわかる貴重なデータです。予定の立てっぱなしで終わるのはあまりにもったいないと思いませんか?