この調査結果は、各国の自由度や抑圧度をあらわしているのではなく、むしろ、各国民の人生態度をあらわしているに過ぎないと考えるのが妥当だ。
そういう風に結果をとらえれば、この調査結果も、なかなか味わい深いということになろう。
ラテンアメリカ人のうち、プエルトリコ人やメキシコ人は何でも明るく考えるが、ボリビア人やチリ人は少し深刻に人生を考える傾向にある。しかしラテンアメリカ人は、他の大陸の国民と比較すると、人生に対して概して明るく考える傾向がある。人生態度としては、ラテンアメリカで最もシリアスなチリ人でも、アフリカで最も楽天的な国民と同程度の感じ方にすぎない。
東アジア・太平洋諸国の中ではベトナムが最も高く、日本が最も低い。それぞれの点数は、8.07、6.05であり、かなり差が大きい。ベトナムの得点はヨーロッパや中東・北アフリカ、サハラ以南アフリカの最高得点を上回っており、世界の中でもかなり楽天的であり、一方で、日本の結果は、世界の中で下から3番目である。
日本以上に得点が低いことで目立っているのはヨーロッパのギリシャ、中東のレバノンである。ギリシャでは、なお、経済危機によって尾羽打ち枯らした意識状態が続いていることが示されている。
人生が不自由だからと言って
嘆かない日本人
人生が自分の自由になる方がよいに決まっているが、自由にならないからと言って、それほどつらいかどうかは人によって異なるのではないか。各国の国民がこの点をどう考えているかをさぐるため、世界価値観調査の別の幸せかどうかの設問で幸福度を測り、人生は自由になるかの平均点との相関を調べてみよう。
図3-2-2では、X軸に前図と同じ人生は自由になるかの平均点をとり、Y軸に幸福度、すなわち「非常に幸せ」と「やや幸せ」という回答の割合をとり、両者の相関を調べている。
同書より転載 拡大画像表示







