婚外子比率が低すぎる日本は遅れてる!日本の結婚制度に自由を!そう主張することがまったくもって筋違いなワケ【統計の専門家が解説】写真はイメージです Photo:PIXTA

世界の中でも婚外子比率が非常に低い国、日本。非婚カップルによる出産でも法的な保護を受けられる欧米諸国に比べて日本は遅れているように思われがちだが、実はそういうわけではない。統計の専門家が、日本の結婚制度の特徴を解説する。※本稿は、統計データ分析家の本川裕『統計で問い直す はずれ値だらけの日本人』(星海社新書)の一部を抜粋・編集したものです。

世界の中でも特異な
日本の婚外子比率の低さ

 日本の男女関係の特徴のあらわれのひとつである婚外子比率の低さについて概観しておこう。

 出生率を回復させた国々における出生率回復の要因のひとつとして、結婚しないまま子供を産むことが社会的に認知されている点が挙げられることが多い。

 そこでここでは、各国における結婚していない母(未婚の母、離別・死別後再婚していない母)からの出生(婚外子・非嫡出子)の割合を掲げた(図5-3-1)。

図5-3-1:世界各国の婚外子割合同書より転載 拡大画像表示

 一目瞭然、目立っているのは日本の婚外子割合の低さである。日本と欧米の文化の差を感じさせる図である。

 図には挙げていないが、香港は1980年、1997年に、それぞれ、5.0%、5.6%である(国連世界人口年鑑・出生統計 1999別冊)。香港の値をアジアの代表としてとらえると、儒教圏アジアは欧米と比較して婚外子割合が低く、日本(および韓国)はその中でも格段に低いと見なせるであろう。

 すなわち、日本の婚外子割合の低さは、アジア的な特徴と日本的な特徴がミックスしたものと考えられる。