欧米主要国の中では、フランスが59.7%と最も高く、これに次いでスウェーデン、デンマークが54.9%、54.0%と50%以上を超えている。北欧のスウェーデンやデンマークは1995年でもこれに近い値であり、かなり前から高かった(毎年の動きを見ると近年はむしろ横這い傾向)。

 欧米の中でもイタリア、ギリシャといった南欧で相対的に婚外子の割合が低い。またフランスやスペイン、アイルランドといったカトリック国、あるいはオランダ、英国といった国も1970年段階では低かったが、その後は、大きく上昇しているのが目立っている。

 欧米で婚外子割合が高い要因としては、結婚に伴う法的保護や社会的信用が結婚していなくとも与えられるという側面と若者が未婚でも子どもを生めば後は何とかなる(国、社会が何とかする)という側面の両面があると考えられる。出生率回復に寄与しているのは主として後者の側面であろう。

 自由を求める人間精神はついに結婚制度を変容ないし瓦解せしめているともいえる。

日本の婚外子の少なさの一因は
世界でも先進的な自由な結婚制度

 日本で、皆婚慣習が根強く、婚外子が少ない理由としては、他のアジア諸国と同様に古い家族形態が存続しているためというより、戦後、新しい自由な結婚制度が世界に先駆けて成立したからという見方も成り立つ。日本も家長が認めない結婚が許されなかった戦前には婚外子が多かったのである。

 日本国憲法は第24条1項で「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」としている。

「合意のみ」とは、年齢や健康上の理由、親や親族の意見・強制、あるいは宗教、教会や地域の慣習による制約などは法律上は認めないという意味であり、そうした制約を前提とした一切の法令上の規定は憲法違反となる。