たとえば、中東での地政学的リスクの高まりは、原油価格やコンテナ船の運賃に影響を与えます。原油価格の上昇はINPEXやエネオスなどの石油関連企業の株価に影響を及ぼし、コンテナ船運賃の上昇は日本郵船などの海運株の上昇要因となります。
また、日本の商社は鉄鉱石、石炭、石油などの資源価格によって業績が左右されるため、資源価格に関連するニュースは特に重要です。過去には、オーストラリアのサイクロンにより石炭鉱山の操業が停止し、その鉱山を保有する出光の業績に影響が出たこともありました。
このような影響は個別企業にとどまりません。石油価格の上昇は日本の貿易赤字を拡大させ、円安要因となります。また、物価上昇につながれば日銀の金融政策にも影響を与える可能性があります。
さらに、私は週末に中東で事件が発生した場合、サウジアラビアとイスラエルの株式市場の指数も確認するようにしています。両市場は日曜日から木曜日が取引日のため、土日に中東で紛争や事件が起きた際、日曜日の市場反応をいち早く確認できます。
東京市場は主要国の中で最も早く開場するため、週末の事件に対するロンドン市場やNY市場の反応を見ることができません。そのため、サウジアラビアとイスラエルの市場動向を観察し、事態の深刻度を判断する材料としています。
海外企業の決算への株価反応から
日本の同業企業の評価も見えてくる
海外企業の決算発表は、日本企業より1~2週間ほど早く行われることが一般的です。また、決算期も多様です。日本企業の多くが3月末決算なのに対し、エヌビディアは1月末、アプライドマテリアルズは10月末、マイクロンテクノロジーは8月末というように、様々な決算期を採用しています。
この時期のずれは、日本企業の決算発表時の株価反応を予測するうえで有用な情報となります。通常のパターン(好決算で株価上昇、悪決算で株価下落)は当然として、特に注目すべきは逆のパターンです。
(ⅰ)市場予想を上回る決算でも株価が下落するケース
(ⅱ)市場予想を下回る決算でも株価が上昇するケース







