そのため「アレルギーだから」と一律に食べることを避ける必要はなく、新鮮な果物でも症状が起きない程度であれば食べても大丈夫です。
ただし、場合によっては症状が口腔のみに限らず、次第に全身の皮膚や消化器、呼吸器にも及んで、アナフィラキシーになることが知られています。
PFASを有する方の約1%にアナフィラキシーが発生するとの報告もあり、その代表的な例として、PR-10タンパク質に属するGly m 4という大豆のアレルゲンを原因とする場合などが知られています。
2013年には国民生活センターから豆乳によるPFASに関する注意喚起が発表されたこともありました。
カバノキ科の花粉症患者の
50~90%がPFASになる
近年PFASは日本だけでなく、世界中で増えていることが知られています。
というのも、PFASを起こす原因として最も多い花粉はスギ花粉ではなく、海外で主な花粉症の原因となるカバノキ科(シラカンバ、ハンノキ)などの花粉です。
海外での2008年における調査では、果物アレルギーは小児の2~11%、成人の0.4~7%と報告されていましたが、近年の報告では小児の5~20%、成人の13~54%にPFASがあるといわれ、その有病率は増加傾向にある可能性が示唆されています(注2)。
PFASは花粉アレルゲンとの交差反応が原因ですので、花粉症が世界中で増えている現状を鑑みれば、PFASが同じく増えるのも当然かもしれません。
花粉症は日本でも国民病の1つといわれますが、カバノキ科の花粉症患者さんの47~70%がPFASを経験するといわれています。
また、PFASには地域性もあります。たとえば海外の報告では、カバノキ科の花粉飛散の多い地域では、その花粉症患者の50~90%がPFASになる一方、飛散がない地中海地方では約20%にとどまるとされ、その地域に飛散する花粉に影響されます。
そのため有病率を語る際には地理的な状況を考慮する必要性があります。
(注2)Lyons, S. A. et al. (2020) ‘Prevalence of food sensitization and food allergy in children across Europe’, Journal of Allergy and Clinical Immunology: In Practice, 8(8),pp. 2736-2746.E9 doi:https://doi.org/10.1016/j.jaip.2020.04.020







