もちろん、第一志望の学校は親のほうはずっと忘れませんから、これはもう仕方がない。 引きずるしかないです。これは例えるならば「元彼の住んでいる最寄り駅」なんです。 最寄りの駅を通過するたびに思い出す。通り過ぎるたびに何回もです。 説明会にも行った、相談会にも行って、文化祭にも行って、入試当日にも行って、何回も行って、行くたびに「春になったら一緒に勉強しましょうね」って言ってくれたのになぜ?って……。
あの学校に入れなかったら、もう終わりみたいなことを言う人もいますが、そんなことは絶対ないです。今、切羽詰まっている親御さんは「チャレンジしていること自体が素晴らしい」「どの学校に入ったとしても、6年後、またチャレンジがある」と思うと楽ですよ。
野球とかサッカーなどの習い事を考えてほしいんです。親は我が子が大会に出て優勝しなくても、一生懸命頑張ったことをすごく褒めるし、頑張れたことを良かったなって思いますよね。受験もそれと同じです。スポーツだけじゃなくて、勉強をする青春というのもあっていいと思います。
だからこそ、ぜひ写真を撮っておいてほしいです。 スポーツならば大会だけでなく練習風景もたくさん写真を撮るじゃないですか。でも、勉強している子の姿の写真はなかなか撮らない。我が家では、既に中学受験を終えた兄が弟の横で勉強しながら応援してくれていました。その様子もしっかり撮影しました。
コロナ禍の受験で大変だったと思いますけど、一生懸命頑張った。 来る日も来る日もこうやって頑張ってきたんですね。そういう、ただ「頑張った」という思い出を残しておいてください。それが家族の宝物になりますから。
中学受験は義務ではありません。別にやらなくたっていいんですよ。中学受験をせずとも親子で勉強はできますし、他にも野球やサッカーといったスポーツだってあるし、文化的な活動もあります。さらに、中学受験は親の受験という側面があるのも事実です。でも、家族で一生懸命になれる中学受験というイベントに向かっているならば、全力で楽しんでほしいと心から願っています。







