急いで実家に帰ると
父は女性とその子ども2人と暮らしていた
異変の原因は、光男さんの「再婚」でした。地元の親戚から一本の連絡が入り、事態を知った知った夏美さん。当時、光男さんは73歳で、再婚相手はまさかの45歳。介護ヘルパーだったゆかり(仮名)さんという女性だと聞いて、夏美さんは頭が真っ白になりました。急いで実家に帰ると、驚くことに父とゆかりさん、ゆかりさんの子2人が暮らしていました。
光男さんは妻が他界した後、地元の友人と飲みに歩く生活をしていました。長年連れ添った妻がいなくなり、寂しさから酒量も増えていたようです。
そんなときに、介護ヘルパーの資格を持ち、スナックで働くゆかりさんに出会いました。ゆかりさんは光男さんが頻繁にスナックで過ごす様子から、家に手料理を届ける関係に。その後も献身的に世話をしていたようです。
「親戚から聞いたら、ゆかりさんはいい子で愛情表現もしてくれると。彼女がいないと何もできないくらい頼るようになったようです。その話を聞いて最初は『父が幸せなら』と思いました。でも、ゆかりさんがご自分の子ども2人を私立の大学に通わせていると知り、胸騒ぎがしました」
父の身に起きた大きな異変
高級車の購入、家具や家電を買い替え
再婚に不安を感じた夏美さんは、月に1度父を訪ねるようになりました。すると、夏美さんの名前を忘れていたり、前までは好きだった車の運転をやめ、運転免許証も返納していたりと大きな変化に気付きました。
さらに、父の通院のためにと高級国産車が購入され、車庫も新設。次々と家具や家電も買い替えられていくため、ついに夏美さんはゆかりさんに、光男さんの通帳を見せるようにと詰め寄り、1億円程度の預貯金が1000万円に減ったことを知り、愕然としたと言います。
ゆかりさんに問い詰めると、「家族4人が仲良く暮らすために、車を買い替えました。70代に運転させるのは危ないでしょう? 家具や家電は前の奥さんのもので、古いから買い替えているだけです」と言うのです。







