「志願者のうち、(1)本人に帰責されない身体・健康上の理由(出席停止となる感染症罹患及び罹患の疑い、月経随伴症状等)がある場合、(2)受検者が自然災害や検査会場に向かう途中の事故・事件に巻き込まれた場合、(3)学校生活において、忌引の扱いとする事由が生じた場合」(「令和7年度千葉県公立高等学校入学者選抜実施要項」8頁より抜粋)

追試措置にシビアな
国家試験の方針

 一方で、資格取得を目的とした国家試験にまで対象を広げると、いまだに変わらない実態が浮かんできます。

 まずコロナ禍初期の緊急事態宣言下(2020年)では、司法試験が延期、国家公務員試験も2度にわたって延期されましたが、その延期された試験(追試なし)については大きなニュースにもなりませんでした。

 その後、2020年度末(2021年)には医師・看護師などの医療従事者の国家試験が続きました。ようやくコロナ感染者や濃厚接触者が受験できないことが話題となり、追試等の措置を望む声が上がりました。

 しかし、こうした各方面からの要請に対して厚生労働省は、「心身の不調を理由とした追試は実施しない」と回答したのです(*5)。

 ちなみに、医師国家試験は以前に年2回(春・秋)実施されていた時代がありますが、1985年から現在のような年1回になりました。この一方で、国家試験でありながら、年齢や学歴を問わない気象予報士試験は年2回実施されています(*6)。

 さらにいえば、留学には必須の英語検定TOEICの多数回実施に対して、日本語能力試験は年2回しか実施されず、どんな事情にせよ追試はありません。したがって、外国人留学生の新卒採用にあたって受験機会が少なく追試もないことと、その結果がわかる時期と就職面接解禁のタイミングが問題となっています(*7)。

*5 NHK NEWS WEB2022年2月7日「追試はないの?コロナ禍の国家試験」
*6 朝日新聞2024年10月29日「『天気予報の自由化』30年1万人以上の予報士誕生」
*7 朝日新聞2023年9月8日「私の視点」