新型コロナワクチンについて、午前(9時~10時)あるいは午後(0時~1時)に接種し、3週間後に血中抗体価を調べたところ、午前接種時のほうが高いことが明らかにされています。
また、ワクチン接種日は睡眠を十分にとることも推奨されています。
同様に、インフルエンザワクチンについても、接種するタイミングが午前のほうが午後よりも血中抗体価の上昇が大きいことが、男性で認められています。
さらに、インフルエンザワクチンを接種した日に十分睡眠をとらなかったときは血中抗体価の上昇は小さいことが、男性で報告されています。
こうしたことから、感染症のワクチン接種は午前中に行い、その日はよく眠るようにすると高い効果が期待できます。
高齢者が新型コロナに罹ると
重症化しやすい理由
新型コロナによる致死率は、65歳未満に比べて65歳以上のほうが高く、「高齢」それ自体が重症化リスク因子であると考えられます。
高齢者で重症化しやすい理由は十分には明らかにされていませんが、生体リズムの乱れが関与しているものと思われます。
脳内の視交叉上核と名付けられた部位にメインの体内時計である中枢時計があり、生体リズムを司っています。
この視交叉上核の機能は、加齢と共に低下することが知られています。つまり、高齢者では生体リズムが乱れ、さまざまな不都合が生じやすくなるのです。
たとえば、睡眠を誘発するホルモンであるメラトニン分泌量が減少します。
メラトニンには睡眠誘発作用のほかにいくつかの作用があり、そのひとつが「抗ウイルス作用」です。メラトニン分泌が減少し、抗ウイルス作用が弱まってしまえば、新型コロナが重症化しやすくなるというのも合点がいきます。
こうしたことから、高齢者については、不足しているメラトニンを補うことも有効だと思われますが、残念ながら、わが国ではメラトニンは「小児の神経発達症に伴う入眠障害」の治療にのみ適応されます。







