一方で、トランプ関税は必ずしもネガティブな要素だけではない。トランプ関税というファクターによって、関税というものが国際サプライチェーンにおいてクリティカルな要素であるという共通認識が広がり、「関税政策」や「通関行政」も広い意味で物流行政の中にとらえるべきだという視座が確立された。ちょうど次期総合物流施策大綱の策定のタイミングと重なったことで、今後の物流施策に一定のインパクトを与えることになったと思う。
25年の荷動きを振り返ると、国内、海外ともにあまり活発ではなかった。「2024年問題」がスタートして2年目だったが、当初懸念されていたような「モノが運べない」といった混乱は起きていないという見方が大半だ。
しかし、これはひとえに荷動きに今ひとつ力強さがなかったからではないか。実際に、11月末の「ブラックフライデー」の前後には、宅配便を中心にトラック輸送の需給がひっ迫し、一部で遅配などの混乱が顕在化した場面も見られた。
高市首相→ガソリン暫定税率廃止
片山財務大臣→トラック議連の副会長
D 政治の動きから物流を見ていくと、トラック業界にツキが回ってきた印象だ。10月に憲政史上初となる女性の内閣総理大臣が誕生した。高市早苗総理は自民党の総裁選に出馬する際、公約の中でガソリンと軽油の暫定税率廃止を掲げており、首相に選ばれてそれが実現した。
また、財務大臣にも初めて女性が就任した。片山さつき財務大臣は自民党トラック議連の副会長であり、選挙でもトラック業界の支持を受けるなど業界との関係が深い。今回、国の予算配分の中枢を担う財務省のトップに就いたことで業界からの期待も高まっている。
暫定税率撤廃を掲げていた高市総理、トラック業界の意向を汲む片山財務相のコンビが誕生し、6党合意も含めて暫定税率という長年事業者には大きな負担だった燃料費の問題が解決したのは快挙と言えるのではないか。







