令和のコメ騒動で備蓄米が明らかに
日本郵便の不祥事は引き続き注目

F 昨年は、国民生活にダイレクトな影響を及ぼす出来事に、物流が密接に関わっていることが見えてきた年でもあった。そのひとつがコメ問題だ。

 コメの価格が上がって消費者の不満が高まっている中で、政府は備蓄米の放出を決定した。備蓄米を保管していた倉庫から一気にコメが出荷され、保管料収入がなくなり倉庫会社の経営に打撃となっていることがニュースでも報じられた。これについては、倉庫業界が逸失保管料の補償を国に求め、農水省が補正予算で補償に応じることとなった。

 世間では「政府備蓄米」という存在を初めて知り、備蓄という機能を支えている倉庫が食の安定供給に重要な役割を果たしていることに改めて気づいた人もいるだろう。そういう意味では、備蓄米放出に絡む一連の問題は、コメという日本人にとって一番身近な食材を通して、物流の果たしている役割や課題を理解する有益な機会にもなったと思う。

物流業界にツキが回ってきた?「高市首相と片山財務相が応援」の内情2025年は物流の問題が身近な存在に 画像:カーゴニュース
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 日本郵便の不適切点呼問題も、一般の人の目に触れた物流の大きな話題だった。全国の郵便局の7割で不適切な点呼および記録の改ざんがあったため、国交省から2500台に対して貨物運送事業許可の取り消し処分を受けた。さらには軽車両に関しても車両停止の処分を受け、最終的に2000局以上が処分を受ける見通しとなっている。

「郵便屋さん」として知られ、全国ネットワークを持ち、誰もが知るインフラ企業の大規模な不祥事は、消費者にとっても強いインパクトがあった。外部への業務委託が進んでいることもあり、集荷・配達に深刻な影響は出ないと見られるが、委託費の増加など業績に影響が出始めており、今後の動向によっては、さらに世間から注目を浴びる可能性がある。