「天下一品でこってりじゃないやつ」とか「チョコボールのキャラメル」「コンビニのます寿司」とか。

 有名店なので知られているし、第1選択にはならないものは意外性がある。これはいけるぞと思ったんですが、あまり当てはまるものがないんですよね。意外だから。

読まれない記事は
共感力が不足している

 うけなかった記事をその観点から振り返ると、共感やつっこみどころ、コミュニケーションが足りなかったのかなと思います。知識偏重だったり、分かる人が少なくて共感しづらい話題だったりする。

 たとえば「経堂の細かすぎ案内」という記事は、世田谷区にある経堂の道が入り組んでいることを書いたんですが、あまり読まれなかった。

 経堂の道が複雑なのがおもしろいと思ったんですが、それって経堂に住んでいる人しか興味がないですよね。

 これを改善するなら、「経堂の道の複雑さはナスカの地上絵を歩いているようなもの」って言って驚かすか、「狭い路地が多い町あるある」など共感ポイントを探っておくとか。

 または、ストレートに迷うたびに記録して、経堂迷子日記にするのも今風です。

 私が編集している『デイリーポータルZ』は、見本を見せて再現してもらうハウツーサイトじゃなくて、娯楽サイトだと思っています。あとで役に立つものではなくて、当事者が感心したり慌てたりしているようすを読んでその瞬間を楽しむもの。

 でも、たいていのコンテンツはそうだと思っています。

 NHKの『ためしてガッテン』、いまは『あしたが変わるトリセツショー』ですね。ああいう科学番組も、ハウツーだけだったら「髪の毛をまっすぐ乾かすにはドライヤーを冷風にする」と1行で終わってしまいます。

 でも実験の過程や、石原さとみが驚くところを見ている。なぜ石原さとみの代役が市村正親なのだ、という点を見ている。

「有益な知識が得られる」とか「完成品を見たい」と期待して『デイリーポータルZ』に来る人は、落胆すると思います。