でもそういうサイトはほかにもいっぱいありますからよそを見てください。『デイリーポータルZ』ではきれいなオチよりも、現実が大事だと思っています。
ハプニングは記事に
厚みをもたらすチャンス
うまくいかないことを面白いと感じるのはおかしいですよね。
『デイリーポータルZ』のライターのべつやくれいさんが「ドアの横に名前を貼ったら楽屋なのでは」という記事を書きました。芸能人がInstagramによく自分の名前が書かれた楽屋の前にいる写真を載せているので、それを真似してみる記事です。
最初は事務所のドアなどで撮っていたのですが、だんだん調子に乗ってATMのドアなどで撮っていました。
するとそこにいたチラシ配りの男性が何をしているのか聞いてきたので説明すると、企画趣旨は分かったうえで「え、見えなくないっすか?」と言ったんですね。
このチラシ配りの人の発言のおかげで味わいのある記事になりました。
もしこの「見えなくないっすか」がないと、自分で考えたアイディアを実行して「見える!」と言ってるだけの記事になります。
そこに水を差す発言があることで落胆が描けたり、それでも続ける図太さも登場させられる。現実との摩擦がおもしろいと私は考えています。
同書より転載 拡大画像表示
なにか予想外なことが起きたら、記事に書くことが増えたと思って受け入れてください。困っている自分、ピンチの自分を観察するチャンスです。
表現をすることは客観視を手伝ってくれると思います。
かつて勤務先の業績が悪化したとき「V字回復を目指しましょう。その一翼を担うのはあなたです」と会議で言っていました。自分の仕事や給料に影響が出ることに不安を感じながらも、そんなあてのない回復を呼びかけている状況を第三者的に観察して「すっげえ面白いな今」とも思ってました。







