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「若い人は年金保険料を払うだけ損」という声をよく耳にする。メディアでは世代間の格差が強調され、高齢者が得をして若者が損をしているかのように報じられてきた。本当にそうなのだろうか。専門家が解説する。※本稿は、経済コラムニストの大江英樹、オフィス・リベルタス代表取締役の大江加代『知らないと損する年金の真実 - 改訂版 2026年新制度対応 - 』(ワニブックス【PLUS】新書)の一部を抜粋・編集したものです。
「若者の年金保険料は払い損」
世代間対立を煽るメディア
「若者は払い損」は比較的以前からよく言われていることです。
「おじいちゃんの世代は年金をたっぷりもらっているけど、僕らの時代にはきっと年金なんかもらえなくなるに違いない」とか「60歳以上の人は“逃げ切り世代”だけど僕らは絶対無理だよね」といった具合に世代間で大きな不公平が存在するということが話題になります。
かつてテレビの番組などでは、年代別に払ったお金と受け取るお金を面白おかしく漫画で棒グラフにして、いかに若い人が損をしているか、ということをこれでもかとばかりに見せていました。
しかしこれは、かなり悪意に満ちた表示だと思います。数字自体は全く嘘ではないでしょうが、いろんな数字を都合良くピックアップして見せている可能性が高いからです。
たとえばがん保険の広告で「日本では2人に1人ががんに罹る時代です」と言われますが、これはあくまでも生涯罹患率の話で、そのほとんどは70歳以上の人です。







