あるソムリエの方は、「疲れてくると、味覚の感度が少し落ちる」とおっしゃっていました。
彼がバロメーターにしているのは、「朝食べる梅干し」です。しっかり「すっぱさ」を感じるようであれば、体調は「いつも通り」で問題なし。
逆に「いまひとつ、すっぱくないな」というときは、疲れで味覚の感度が鈍っているから「休んだほうがいい」と判断するそうです。
小さな疲れの蓄積で深刻な事態に
見逃してはいけない疲労のサイン
「疲れのバロメーター」になりえるものは、ほかにもたくさんあります。
朝からあくびが止まらない。
体の節々にわずかな痛みを感じる。
会社に向かう足取りが重い。
いつもより身支度に時間がかかる。
……など。
「昨日今日不同(さくじつこんにちとおなじからず)」という禅語が示すように、人生に“同じ日”は1日とてありません。「規則正しい暮らし」を日々心がけているからこそ、こうした些細な心身の違和感を感じ取ることができるのです。
そのうえで大事なのは、「疲れを少しでも察知したら、その日は可能な限りがんばりすぎない」ようにすることです。
スケジュールが許すなら、少し早めに仕事を切り上げる、短い時間でもいいからリラックスして過ごす時間を持つ、ふだんより少し早く布団に入るなど、心身が休まる工夫をするといいでしょう。
この“少しの休息”を惜しむと、疲れがたまります。放置していると、最悪の場合、長期間の療養を余儀なくされることだってあるでしょう。だからこそ、「“疲労感度”を上げて、へとへとに疲れる前に早めに休む」こと。それを「休息の作法」として心得ることが、人生を快適なものにすることにつながるのです。
2人に1人は休み不足の自覚なし
日本人の疲労感度の鈍さは重症
ふしぎなことに、日本人はそれほど有給休暇の取得率が低いにもかかわらず、「休みが少ない」と感じている人が意外と少ないようです。
調査結果を見ると、日本は休み不足を「感じていない」と回答した人の割合が47%で、なんと世界トップ。この結果からも、前項でお話しした「疲労感度が鈍い日本人」の姿が浮かび上がってくるようです。







