残念ですが、「財布が別々」の夫婦は貯金できません…妻と1億円貯めた“資産形成のプロ”が断言する理由写真はイメージです Photo:PIXTA

「パートナーの収入や懐事情に干渉したくない」「独身時代から続けてきた家計管理の方法を変えたくない」。こんな理由で、「お財布を別」にしている夫婦も多いのではないでしょうか。ですが、そうした家庭には、資産形成を妨げる「落とし穴」が潜んでいます。その実態を、同世代の妻と協力し、40代で1億円を貯めた経験を持つ“資産形成のプロ”が徹底解説します。(作家・講演家 寺澤伸洋)

「財布が別々」の家計管理は
効率的に見えるが……

「パートナーの収入がどの程度で、いくら貯めているのか分からない」
「夫婦合計で、どの程度の資産が積み上がっているかも把握できていない」

 これらは、夫婦が家計(いわゆる「お財布」)を別々に管理していることで生じやすい問題です。

 当然ながら独身時代は家計を別々に管理していたので、結婚後もその延長線上で「夫婦別家計」になってしまうのは、感覚的には自然なことかもしれません。

 しかし、この方法は、夫婦共同で資産を築く上で大きな障壁となります。

 それでは早速、お金が貯まりにくい夫婦別家計の例として、まずは共働きの家庭でよく見られる二つのパターンを見ていきましょう。

 一つは「夫婦二人の口座」を設けて、そこに給料の一部を入金して貯蓄し、残りはお互いが自由に使っている家庭。もう一つは「家賃は夫、食費や光熱費は妻」というように支出の分担を決め、それ以外の金額をお互いが自由に使っている家庭です。

 このような方針を採用する家庭には、次のような価値観があるようです。

・二人ともそれなりの収入があるため、相手の収入や懐事情に干渉する必要がない
・「夫婦二人の口座」にお金が貯まってさえいれば、相手のお金の状況は知る必要がない
・お互いが理性的にお金を使うことで、資産管理の「個別最適」が成立し、結果的に「全体最適」につながる
・貯金に回したり、生活費を支払ったりした後の残額は、夫婦のお金ではなく自分のお金だ

 これらは一見すると効率的な考え方に思えます。独身時代から続けてきた運用を大きく変える必要もなく、相手に縛られないので、精神的にも楽かもしれません。

 ですが、実は致命的な欠陥が潜んでいます。