また、発見までにかかった時間で最も多いのが3~6時間未満の25.2%、次いで6~9時間未満の16.7%であり、9時間未満までに半数以上の52.4%が発見されており、行方不明から9時間以上を経過すると発見までが長期化する傾向が見られます(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター「徘徊高齢者の効果的な捜索に関する研究等事業報告書」)。
警察庁によると、2024年に受理し死亡が確認された認知症に係る行方不明者491人のうち、約78%が行方不明となった場所から5キロメートル圏内で発見されています。
発見場所の多くは河川・河川敷、用水路・側溝、山林(54%)であり、早期発見が生死を分ける環境です。
また、行方不明者届受理から死亡確認までの期間としては、約半数が当日~3日以内に発見されていますが、6カ月以上経過した場合も33人。6カ月以上経過して生存確認がされたのはわずか3人であることに鑑みると、行方不明の期間が長引くほど生命の危険が高まることがわかります(前掲「令和6年における行方不明者届受理等の状況」)。
認知症高齢者の徘徊死を
防ぐためにできること
認知症高齢者の行方不明事案は命の危険があります。もし身近に認知症の方がいて行方不明になった場合は、自力で捜そうとする前に、まずは警察に行方不明者届を出してください。
『検視官の現場-遺体が語る多死社会・日本のリアル』(山形真紀、中央公論新社)
また日頃から早期発見のためにGPS機器を持たせたり、発見されたらすぐ身元がわかるように着衣などに名前を書いたりするのも効果的です。
警察では、認知症高齢者の行方不明者届が出された場合、すぐに手配し交番やパトカー勤務員などの警察官が捜索活動を進めるとともに、状況に応じて市区町村の防災無線での呼びかけや警察犬による捜索(天候や時間経過、原臭の有無などにより左右されます)を行なうこともあります。
もしも道に迷っている様子の高齢者を見かけたら、声かけをしたり110番通報をしたりしてください。その人の命を守ることにつながります。
高齢化社会と認知症は切り離せない問題です。困っている人に声かけができる社会、助け合いができる社会を維持することは非常に大切なことだと思うのです。







