だが、彼らは「世界初の飛行機の発明」という偉業を成し遂げた。
なぜか。それは、彼らには、「人類は空を飛ぶことができる」という強い信念があり、それを現実のものとするために研究をしていたからだ。そして、他の仲間たちも同じ志で結ばれていた。
だから彼らは、何度失敗を繰り返しても、その歩みを止めることはなかった。
「何をつくるか」という仕事でつながっていたラングレーのチームと、「なぜつくるか」という信念で結ばれていたライト兄弟のチーム。
メンバーが心から共感し、自律的な行動が生まれるような上位概念を共有できていたかどうかが、両者の明暗を分けたことは明白だ。
この事例から、「Why(なぜ)から始める」ことの重要性が、おわかりいただけたのではないだろうか。
ビジネスの現場においても
トップの想いは共有すべし
先のライト兄弟の話をビジネスの現場に応用すると、どうなるだろう。
「人類が空を飛べるようにする」などと聞くと、あまりに壮大な話に思えるかもしれないが、多くの会社や組織も何らかの「理念」や「ビジョン」を掲げているはずだ。
そして、それは多くの場合、その組織の創業者やトップの人間の「主観(想い)」から始まっている。
それをチーム内、組織内でしっかりと共有できていれば、多様な「主観」が混在する中でも、みなが同じ方向を目指し、一丸となって前に進むことができる。
逆に、そうした「上位概念」がメンバー間で共有されていないと、ラングレーのチームと同じ轍を踏むことになるだろう。
一例として、上司が「お客さんの数をもっと増やそう」と決めた場合を考えてみよう。
いきなり上司からそう言われたとして、あなたが部下だったら、どう思うだろうか?
「また、言ってるよ」
「それが簡単にできれば、とっくにやってるさ」
「なら、方法を教えてくれよ」
と、素直に共感できない、モチベーションが上がらない、という人が多いのではないかと思う。







