どうしてこうした齟齬が生じるかといえば、やはり「上位概念が共有できていない」からである。
上位概念を共有できなければ
チームの士気は上がらない
「お客さんの数を増やす」というのは、単に上司が求める「結果」にすぎない。
上位概念とは、その結果によって成し遂げたいものであり、この場合は「なぜ、お客さんの数を増やす必要があるのか」だ。
ここが明確にされていないと、部下としては「なんのために頑張らないといけないのか」がわからず、チーム全体の士気も上がらない。そんな状態では、上司の求める「結果」もついてこないだろう。
この「なぜ」の内容は、組織によってさまざまだ。
『客観より主観 “仕事に差がつく”シンプルな思考法』(内田和成、三笠書房)
医療品の会社であれば、「医療品の力で、1人でも多くの人間の命を救う」ことかもしれないし、金融の会社であれば、「経済的な支援を通じて、少しでも多くの人に幸せな人生を過ごしてもらう」ことかもしれない。
こうした理想や価値観が共有されていれば、
「そのためには、お客さんを増やさなければいけないな」
と、社員は上司に言われずとも、自律的にお客さんの数を増やすための行動を取るだろう。
上司やリーダーがやるべきことは、そうした組織の理念やビジョンを「部下たちが共通して持っている認識」としてつくり出すことなのだ。
組織の中の「大きな主観(ビジョン・理念)」と、社員たち個々人の「小さな主観(価値観)」がうまく重なり合えば、その組織の経営は、自ずとよい方向に向かっていくだろう。







