経営幹部候補ともなれば、それぞれが現在の部署で重い責任を背負っています。他部署にもその活躍ぶりは知れ渡っているかもしれません。実は、そこに落とし穴があるのです。重い責任を背負い、その部署での活躍が知れ渡るほど、周囲は「営業の○○さん」「開発の××さん」といった、その人の役割や実績といった表面的な情報、「先入観」だけで判断してしまいがちです。
さらに経営幹部候補者同士となれば、多少のライバル心が掛け算され、その傾向に拍車がかかることでしょう。その結果、一人ひとりの潜在的な力、可能性=持ち味、生き様・考え方、その背景にあるこれまでの体験・経験を知らないまま関係が進んでしまいます。そして、「この人の発言は本心なのだろうか」と疑心暗鬼に陥ってしまうのです。
このような、役割・責任に基づくコミュニケーションを「役割レベルのコミュニケ―ション」と呼ぶなら、経営幹部候補に必要なのは、互いの生き様や考え方を深く理解し合う「人間レベルのコミュニケーション」です。
「誰が社長になったとしても
皆で支えよう」という関係へ
社長交代が話題となったサイバーエージェントの公式オウンドメディア(https://www.cyberagent.co.jp/way/list/detail/id=32700)では、2代目社長に就任された山内隆裕氏が、3年半に渡り経験されてきた社長研修に関してコメントされています。
「この期間で得たものとしては圧倒的に、第2世代の結束力です。「社長レース」と報道されることもあり、次期社長人事というと、候補者同士が争っているように受け止める方が多いかもしれません。実際はその反対で、社長が交代するという大きな課題を皆に突き付けられたように感じました。
だからこそこの中から誰が社長になったとしても皆で支えようと、研修後に集まっては話をしていました。この3年半の期間を通じ、次の世代で会社を成長させていこうという共通認識が生まれ、次世代の経営チームとしての基盤ができたように感じます」
このうち、「この中から誰が社長になったとしても皆で支えよう」「次世代の経営チームとしての基盤ができた」は特にキーとなる言葉です。







