荷物専用新幹線は現在、盛岡~東京間での運行を予定しているが、今後は新潟や仙台にも輸送エリアを拡大していく方針。さらに、災害時における支援物資などの緊急輸送での利用も視野に入れる。

 堤口氏は、「緊急輸送ニーズにおいて新幹線輸送は非常に適している。現在の『はこビュン』でも血液製剤などを輸送しており、災害発生時には新幹線をいち早く復旧させることで、支援物資や食料などを迅速に輸送できる」と述べ、過去に能登地震の際には新幹線で水を輸送した実績もあると説明した。

 車両の改造にあたり苦労した点について、新幹線統括本部新幹線運輸車両部車両ユニットの藤田貴代副長は、「荷物専用新幹線は当社初の試みとなり、ゼロからのスタートだった。荷物の固定方法や安全確保など、現在の車両性能を最大限に活かしてできることを考えた」と説明。

 運用面の苦労については「より多くのお客様に乗っていただきながらも、その隙間を縫いながら荷物専用新幹線を走らせる必要があるため、緻密な時間調整が必要だった」と語った。

 また、堤口氏は「許認可の関係上、荷物専用新幹線を単独で走らせることが現状は不可能なため、工夫した結果『やまびこ』と連結して走らせることになった」と述べた。盛岡新車両センターの伊藤温輝氏は「このセンターにはこれまでE3系新幹線が入線したことがなかったため、荷物専用新幹線に対応するため設備の改修を行った」と明かした。

JR東日本が「荷物専用新幹線」を3月スタート、車両改造と運用面で苦労した点とは?左から伊藤温輝氏、堤口貴子氏、藤田貴代氏 画像:カーゴニュース
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