このような学びの瞬間が生まれる場をメンバーに与えるのが、マネジャー、そしてリーダーとしてのあなたの仕事だ。そのためには、2番目のループを起動させる質問が必要になる。
それが、「あなたにとって何が最も役に立ちましたか?」である。
学びを成功に導く
神経科学的原動力
教育・訓練に携わった人ならば、伝えた知識がいとも簡単に忘れ去られることに深い失望を感じた経験があるだろう。たいていの人は教室から一歩外に出た瞬間にほとんどすべてを忘れてしまう。1週間も経てば、熱心に提起された重要な英知も見識も、遠いかなたのかすかな残響である。
あなた自身、教室の受講者側の席で同じ経験をしているはずだ。1日か2日講義を受ける。あなたは課題を聞いて、受け流し、結局ほとんど何も残らない。
しかし、神経科学と心理学の知見から、学びの経験を成功に導く方法がわかってきた。ジョシュ・デイヴィスはニューロリーダーシップ・インスティテュートの同僚とともに、長期記憶を定着させる4つの神経科学的原動力を説明するAGESモデルを提唱した。AGESとは、Attention(注意)、Generation(生成/創出)、Emotion(感情)、Spacing(間隔)を指す。私たちの役に立つのはGeneration(生成/創出)である。
これは、「新たに得た知識とあなたがすでに持つ知識との間に関連を創造(そして共有)することである。……時間を取って知恵を出し、答えを見つける努力をすれば、単に答えを読むだけのときよりも、記憶の保持率は高まる」。
アドバイスが思いのほか役に立たない理由がここにある。私があなたに答えを教えても、それがあなたの脳の海馬(記憶を保持する部位)に届く可能性は低い。しかし、私の質問にあなたが自力で答えを出せば、記憶に残る可能性はずっと大きくなる。
そんなこと聞いてません!
と言われずに済む方法
心理学の分野からも学びに関する考察が生まれている。とりわけ『使える脳の鍛え方 成功する学習の科学』は優れた著作である。







