「越境する力」を持つ
新たなジェネラリスト像

 これから求められる新しいジェネラリストとは「専門性のコアを持ちつつ、AIとツールを駆使して、全体を俯瞰しながら自らも高速に動ける人材」です。以前のジェネラリストは、多くの知識を持っていることで評価されていましたが、これからは「多様な状況に対応できる行動力と適切な判断力」が重要になります。AIに何を任せ、人間が何を判断すべきかを見極められる、「分業設計者」としてのジェネラリストです。

 具体的には、ある分野では深い専門知識を持ちつつ、AIなどの技術を活用して関連分野の知識を素早く習得し、必要に応じてその分野の「専門家のように振る舞える」能力が求められます。

 例えば、マーケティングの専門家が、AIを使ってデータ分析からプロダクトの簡単なプロトタイプまで作れるようになる。エンジニアが、AIを活用してビジネス分析を行い、プレゼン資料を作成し、ステークホルダーとの調整まで担う。こうした「越境する力」が、これからの時代のジェネラリストの本質です。

 近年プロダクトマネジメントの文脈で語られている「W字型人材」という概念があります。幅広い領域の知識やスキルという「横の広がり」を持ちながら、3〜4つの分野での深い専門性という「縦の軸」をも併せ持つ人材像です。複数の専門性と判断軸を持ち、その交差領域で価値を生み出せるその姿は、新しいジェネラリスト像といえるでしょう。