そして、新しいことにチャレンジする人は、さらにストレスが減りやすくなります。
突然ですが、あなたは次のA、Bのうち、どちらのほうが幸福度が高いと思いますか?
A:1つの大きなストレスをかかえている人
B:複数の多様なストレスを抱えている人
答えは、Bです。
意外に思われるかもしれませんが、米国のペンシルベニア大学の研究でも、複数のストレスを抱えている人のほうが幸福度が高くなることがわかっています。
たとえば、あなたが失恋したとき、家にいると苦しいのに、会社に行き仕事をすると、少し気が楽になることはなかったでしょうか?
仕事自体もストレスなのに、私たちはストレスが複数あったほうが、ストレスが分散し、幸福度が高まりやすくなるのです。
これは、複数のストレスがあることで「注目バイアス」や「反芻」の働きが弱まり、結果的に1つひとつのストレスを薄く感じるからです。私は、この現象を「ストレスの緩衝作用(ストレス多様性の法則)」と呼んでいます。
よく大きなストレスを抱えると家に引きこもる人がいますが、それはむしろ逆効果です。家に引きこもると、1つのストレスについてずっと考えこむことになり、起きてもいないことを想像するなど、悩みがむしろ大きくなってしまうことがあるのです。
『脳科学でわかった仕事のストレスをなくす本』(西 剛志 アスコム)
しかし、好きなことに没頭すると、自動的に他の新しいことをしたくなり、その分、新しいストレス(マイクロストレス)が増えます。
すると、ストレスが分散され、結果的に扁桃体が大きく反応しづらくなります。
たとえば、「新しいスーパーに行き、弁当や惣菜がどこにあるのかわからず右往左往する」「ナビを見ながら、行ったことのないお店を探す」「知らない人だらけのパーティーに行き、話し相手を探す」「最新の電化製品を買おうとして、スペックを比較し悩む」といった、「新しいチャレンジ」に伴うすべての小さなストレスが扁桃体に免疫をつくり、大きなストレスからあなたを守ってくれるのです。
普段、人間関係で悩みやすい人は、会社と自宅の往復の毎日で、移動距離が少ない傾向があるかもしれません。ちょっと寄り道するだけでも効果がありますので、ぜひ試してみてください。







