45mmの内訳は、ローダウンサスペンション分が15mm、アンテナ分が30mm。RSはアンテナをシャークフィン形状から、新開発のリアガラスプリント式に変更。ルーフラインが一段とスッキリとした印象を受ける。18インチアルミが専用のダークカラーとなったこともあり、RSはさりげなく“走りがいいクルマ”であることを主張する。そのこだわりは、ヴェゼルに詳しい人、つまりヴェゼル・ユーザーから羨望の眼差しを受けそうだ。

 走りの磨き込みも万全である。高速道路での安定した走りやワインディングでの軽快な走りを実現するため、電動パワーステアリングを専用セッティングとし、スプリングおよびダンパー特性を変更した専用ローダウンサスペンションを組み込んでいる。

 ちなみにパワートレーンは、e:HEVハイブリッド。もともと高い評価を受けているだけに、1.5Lエンジン(106ps/130Nm)+2モーター(131ps/253Nm)は、標準モデルと共通だ。

明確な走りの違い。引き締まった味わいが格別
乗り心地も悪くない。完成形といっていい

 今回は販売主力のRSとベース車のZを乗り比べた(ともにFF)。もともとヴェゼルにはいい印象を持っている。このクラスのSUVのベストバイだと感じていたが、Zに乗って、あらためてよくできたクルマであることを確認した。

 だが、RSはさらにいい。一級品のドライバーズカーに仕上がっていた。走りの違いは明らかだ。

 走り出してすぐに感じるのはステアリングフィールのよさである。RSはスッキリとしていて素直に切ったとおりに応答。軽やかな中にも適度な重さがある。一段と手応えも増したように感じた。

 Zはステアリングの中立付近をやや重くして、直進性を確保したり、挙動を乱れにくくしているように見受けられる。対してRSはローダウン化で重心が低下。クルマの基本特性として直進安定性やロール剛性が高まっている。だからステアリングの切りはじめに壁がなくひっかかり感がない。