時代にふさわしい知性と品性を
身につけるのが教育方針
初等科から学習院で、高等科卒後に東大経済学部に進み大蔵省(現財務省)の官僚になった石井菜穂子がいる。副財務官を務め、2010年からは世界最大規模の環境基金「地球環境ファシリティ」(GEF)の統括管理責任者兼任議長だ。19年に退官し、GEF事務局長になり、20年からは東大理事・教授だ。
高瀬千賀子は国際公務員で、国連地域開発センター所長を務めた。国際基督教大卒だ。
相馬雪香は国際的なNPO(特定非営利活動)法人「難民を助ける会」を設立するなど日本の非営利活動組織のパイオニアと言われた。後輩の柳瀬房子も「難民を助ける会」の理事長、会長を務めた。
学習院は、都心に三つのキャンパスを有している。そのうち、女子中・高等科は学習院女子大と同じく「戸山キャンパス」(東京都新宿区)にある。周辺は早稲田大学や都立戸山高校がある文教地区だ。
「戸山キャンパス」の赤茶色の校門は、学習院が開学された時に作られた。鋳鉄製で、国の重要文化財に指定されている。明治初期の文明開化時の様式だ。
学校法人学習院は26年春に、学習院女子大を学習院大に統合する。学習院女子大の学部構成は国際文化交流学部一つだけで、統合後はそのまま学習院大の学部として温存された。
「その時代にふさわしい知性と品性を身につける」のが教育方針で、全人格的な陶冶(とうや)をめざしている。
「ごきげんよう」という挨拶が伝統となっている。「お作法」を学ぶ時間も設けられている。ただし、単なる「おしとやかなお嬢さん」たちではない。個性を存分に発揮し、自立心が強い女性が多い。
高等部の25年3月の卒業生数は、184人だった。このうち推薦で100人が学習院大へ進学した。その学部別内訳は、法学部28人、経済学部37人、文学部16人、理学部8人、国際社会科11人だった。
25年春の他大学合格者(25年4月入学)は、現役、浪人合わせた延べ人数で早稲田大30人、慶応大32人、上智大30人だった。国公立大には、東京大、東北大各1人、東京科学大、東京芸術大各2人などだった。







