「すごく」「かなり」「早めに」といった言葉は、使う人によって尺度が変わる曖昧な言葉(主観)です。これを誰にとっても尺度が変わらない「数字(事実)」に変換する。この「形容詞・副詞を減らすトレーニング」を意識するだけで、あなたの説明から曖昧さが消え、驚くほど説得力が増していきます。

「事実」で信頼を得て、「意見」で評価を上げる

 ビジネスにおいて、「事実」は信頼の通貨です。正確な事実を運んでくる人は、それだけで「信頼できる情報源」として重宝されます。

 一方で、「意見」はその人の価値そのものです。正確な事実に基づいた鋭い考察や提案ができる人は、「代えの効かない人材」として高く評価されます。

 しかし、この2つをごちゃ混ぜにしてしまえば、信頼も評価も両方失ってしまいます。

 次の報告や相談の際、話し出す前に一瞬だけ立ち止まって、頭の中でこう自問してみてください。

「今から話そうとしていることは、『事実』か? それとも『私の意見』か?」

 そして、口に出すときは、あえてこう宣言してから話してみてください。

「まず、事実から報告します」

「ここからは、私の推測になりますが……」

 この一言があるだけで、あなたの言葉の解像度は劇的に上がります。上司や同僚は、あなたの話を安心して聞くことができるようになり、「こいつの話なら信じられる」という絶大な信頼を寄せてくれるはずです。

「事実」と「意見」を分けること。それは、説明スキルという枠を超えた、プロフェッショナルとしての誠実さの証明なのです。