筆者は、人事面接や定着面談(入社後間もない社員の定着状況を確認するフォロー面談)、採用コンサルティングなどの機会があるため、企業がどのような意図をもって採用活動しているかを把握できることが多いです。「学歴不問」とする企業側の意図を、ポジティブな順に4つに分類してみます。
1.【脱・形式主義】スキル重視型:真の実力という新しい尺度
変化の激しいIT、デザイン、エンジニアリング業界に多く見られます。このタイプの企業にとって、学歴は求職者の能力の指標として情報が古すぎると言えます。過去の偏差値より、「今、何ができるか」という即戦力性を最優先します。
学歴に代わるフィルターとしては、「ポートフォリオ」(エンジニアであれば自分でゼロから作ったWebアプリ、デザイナーであればロゴデザインなどの作品集)がメインとなります。
難関大卒であってもコードが書けない人材より、独学でアプリをリリースした中卒のエンジニアの方が会社に貢献できるというのは、合理的な判断です。求人票の「学歴不問」は、「言い訳無用の実力勝負」という非常にシビアな選考を意味しています。
2.【多様性重視】カルチャーマッチ型:組織の「硬直化」を防ぐ
高学歴なエリートばかりが集まると、発想が似通い、組織の意思決定が硬直化する「同質化」のリスクが生まれます。組織に「不純物」を取り込み、化学反応を起こしたいという戦略的意図で、毎年の採用で実施する場合もあります。
代わりのフィルターとしては、「独自の原体験」や「常識外れの行動力」です。進学校から有名大という道を歩んだ人にはない「挫折からの這い上がり」や「サブカルチャーへの深い造詣」というような視点を持つ人材を、会社は渇望しているのです。このような採用に臨む場合は、「ガクチカ」や「自己PR」に力を入れると良いでしょう。
3.【ポテンシャル重視】熱意・地頭型:逆境をガソリンに変える力
学歴というレールに乗れなかった、あるいはあえて乗らなかった層の中に眠る「地頭(地力)」に賭けるパターンです。学歴コンプレックスを「見返してやりたい」というエネルギー(ハングリー精神)に転換し、自走できる人材を求めています。







