そのための、いちばん現実的な方法として、私生活を大切にすること、楽しい時間、気持ちのいい時間を過ごすことです。

 いっときだけ非日常に逃げ込んでも、そこから日常生活に戻れば、またイヤな感情も戻ってきます。

 いつもの生活の中でやっている好きなこと、たとえばジムで体を動かして汗を流す、デジカメのデータを編集してアルバムをつくる、デパ地下に寄っておいしそうなものを買ってみるなど、そういった日常生活のなかで楽しめることをする。こういう楽しい「いい感情」をもつことが、イヤな感情から上手に抜け出すコツになります。

自分の心に問いかけて
「いい感情」を作る

 気晴らしや憂さ晴らしをしようとしても、こころが晴れなかった。こんな経験もあると思います。

「飲み会に誘われて、みんなとワーッと騒げば気分が変わるかなと思ったけど、こんなことなら自分の部屋でスイーツを食べながら本でも読んでいたほうがよかった」

「グループでいるのも楽しいけど抜け出せないのが苦痛。わたしはやっぱり映画でもショッピングでもひとりが気楽だなあ」

「こんなことなら」とか、「わたしはやっぱり」と考えたときに、その先のほんとうの自分の気持ちに気づくことができます。

 とはいっても、何度も失敗してきました。

「たまにはいいか」とか「今日は仕方ないか」と周りの誘いに乗って気晴らしを試みても、気は晴れなかった。みんなの中で浮いた感じがすると、よけいに落ち込みますね。

 そこでもし、同じ場面、同じ気分になりかけたときは、ちょっとだけ立ち止まって「ほんとうは何がしたいのかな」と自分に問いかけてみてください。

「わたしはほんとうにみんなと騒ぎたいのかな」「お酒も食事もいいけど、いまほんとうは何をしたいのかな」。

 そう問いかければ、自分の素直な気持ちに出合うはずです。

「やっぱり帰ろう」とか、「おしゃべりするんならあの人がいい」といった気持ちです。

 それを実行してみましょう。

 一度でもいいから実行してみて、そこで「いい感情」をつくることができれば、自信がつきます。「この方法がいちばん」と気がついただけで、あるいは「わたしにはこんないい時間がある」と気がついただけで、イヤな感情をいつまでも引きずることはなくなるからです。

 それは、怒りや不安や不満が生まれても、無理にごまかさないでスッと受け入れ、それでも、「こんなイヤな気持ち、どうせすぐに消えるんだから」とわかるからです。