また、人材サービス業の人事部で管理職を務めていたKさんもうつ病で3ヵ月以上休職しました。
きっかけは、社長から命じられた700名のリストラです。
当時、Kさんの会社では外資系コンサルを入れて経営計画を刷新し、そこで収益力を高める改革の一環として、リストラが提案されたのです。
社長の腹心であったKさんに、秘密裡にリストラ対象者700名のリストアップが指示され、その暁には取締役へ推薦することが約束されました。
最初は驚き、リストラに反対したKさんも「取締役に推薦」の言葉には心が動いたそうです。
しかし、そのうち眠れなくなり、うつ病を発症しました。振り返ると、本心では賛同していないのに、なんとか頑張ろうとする自分がいて、自己矛盾が生じたのではないか、とKさんは話していました。
結局、休職したのち、別の部署に異動しました。
あるIT企業では、社員や家族の風邪やケガよりも、うつ病の治療に健康保険がもっとも使われていたという信じられない現実もあります。
それだけ現代社会はストレスフルで、うつ病になりやすいということでしょう。
うつの予兆が出たら
すぐさま病院にかかろう
たまたま精神科医の和田秀樹さんと一緒に仕事をする機会に恵まれ、2冊の共著もあるので、さまざまなうつ病の対処策を聞きました。
また、「ホンマでっか?TV」でブレイクした心理学者の植木理恵さんとも共著で本を出したことがあります。その縁で植木さんに息子の家庭教師をお願いしたら、その影響からか、息子も精神科医となり大学病院の精神科で助教をしています。
こうした専門家の話を総合すると、うつっぽくなったら、とにかく一刻も早く心療内科や精神科を受診するのが大事だそうです。
というのは、うつ病が発症するまでの時間と同じだけの時間を回復に要するからです。
「精神科」の受診ハードルが高いのは医師もわかっているので、あえて「心療内科」と並記するクリニックもあるようです。投薬治療をメインとするところ、カウンセリングを重視するところなどさまざまですし、評判も調べたうえで受診する病院を決めたいものです。







