ロシアがウクライナ和平交渉のテーブルに着くよう求める、差し迫った圧力は今のところ存在しない。米国は多忙を極めている。さらに、イラン戦で米国の兵器システムがひっ迫している状況では、ロシアがウクライナを攻撃し、突破する可能性が高まる。これはウクライナ政府への圧力を増大させ、経済をさらに圧迫し、ウクライナ側の全体的な損失を増やす可能性を高める。
欧州はイラン対応で分裂、大きな経済的プレッシャー
欧州諸国については何よりエネルギー価格の急騰が挙げられる。ウクライナ戦争初期の水準には及ばないが、厳しい冬と、ガス貯蔵量がわずか20%強という状況下では、依然として高騰が続くだろう。ウクライナ支援の責任、米国の軍事供給に対するさらなる制約、そして支持率の低い政府が多数存在する中で、大きな経済的プレッシャーとなっている。
さらに、イランへの対応を巡って欧州内でも分裂している。スペインは強く反対し、米国軍基地へのアクセスを一切拒否した(これを受けてトランプ氏はスペインとの貿易停止を発表したが、まだ実行に移してはいない)。
イギリスは基地の提供を申し出ているが、国民の多くは憤慨している。ドイツのメルツ首相は先週、トランプ氏と友好的な関係を築こうと最善を尽くしたが、あくまで傍観者の立場を貫いている。
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インドはモディ首相のカメレオン外交に注目
インドはホルムズ海峡の閉鎖により大きな打撃を受けている。石油輸入の40%がこの海峡を経由しており、原油備蓄は需要の約25日分しかない。ただし、米国がロシア産石油の購入に対する制裁を一時停止したことで緩和されている。







