今のイラン情勢についても私は専門家としてあらゆる情報を収集しているのですが、その結果、判断していることはこのイラン情勢は「非常に不確実だ」というのが結論です。

 わかりやすく言えば、どちらに状況が転ぶのかどれだけ情報を集めても読めない。あたかもサイコロの出た目で未来が決まるような不安定な状況だということです。

 投資戦略に絞ってお話をすると、この不確実な未来は2つに絞ることができます。

1. ホルムズ海峡が長期封鎖され世界的に原油不足、原油高が起きる未来
2. ホルムズ海峡の封鎖が解除され、エネルギー不足が一時的な現象で終わる未来

 実際にはイランの政治体制がどうなるのか?イスラエルとアメリカの攻撃が長期化するのかしないのか?UAEやカタールなど周辺国への攻撃が継続されるのかどうか?中国やロシアなどイランを支援する国がどう動くのか?といった形で不確実な要素が多々あります。しかし、投資戦略に関係するのは上記の2つだけに絞ることができるということです。

 それで問題になるのは、この2つの未来のどちらに転ぶのか次第で投資戦略ががらりと変わる点です。

 世界的な原油不足が起きるなら日経平均は売りですし、エネルギー不足が解消されるなら今の地合いでいえば日経平均は絶好の買い場ということになります。

 ではサイコロ博打のようにどちらかに張って投資をするのがいいのでしょうか?

大手石油企業が
70年代石油危機を乗り越えた方法

 博打好きな方にとっては今の乱高下相場は非常に面白い相場であることは間違いありません。しかし老後資金を堅実にという方は、きちんとした投資戦略を採用する必要があります。

 こういった場合に有効な戦略があります。それが「シナリオプランニング」という戦略手法です。

 実はシナリオプランニングは今とよく似た事件が起きていた1974年のオイルショックの際にロイヤル・ダッチ・シェルという石油会社が開発した経営手法です。