また、脚や腕の筋肉だけでなく、食べ物を噛んでのみ込む筋肉や、排尿・排便を担う筋肉なども衰えます。これらが弱くなると、嚥下(えんげ)障害や排尿・排便障害につながり、QOLが低下します。
また、加齢によって衰えるのは、脳や内臓も例外ではありません。さらに、肺での換気能力、胃腸の消化・吸収能力、肝臓の解毒能力、腎臓で尿を作る能力などあらゆる臓器の働きが衰えます。そのため、全身の様々な機能の衰えであるフレイルを防ぐことが大事です。
皺が増え髪の毛も抜け落ちる
老化を加速させる3大要素
私たちは歳を重ねるにつれて、体力や記憶力が衰え、若い頃には容易にできていたことができなくなります。また、皺が増えたり、頭髪が抜け落ちたりと、見た目の変化も伴います。このような成熟期以降に起こる体の働きの衰退を老化といいます。
そもそも老化はなぜ起こるのでしょうか?老化にはいくつかのメカニズムが関係することがわかっています。
そのうちの1つに、生物の寿命は種によってある程度決まっているという「プログラム説」があります。たしかに、ハエは4カ月、ネズミは2年、サルは25年、ヒトは80年というように、個体差はあるものの、種によって概ねの寿命が決まっています。これは、遺伝子の末端にあるテロメアが作用しているとする説です。
テロメアは、遺伝子の構造を安定化する役割をしています。ところが、細胞が分裂するたびにこのテロメアが短くなり、ある短さまで達したら働きを失って遺伝子の崩壊につながるといわれています。生物種によって細胞の分裂回数の限界が決まっていて、これが寿命に影響すると考えられています。
また、酸化ストレスも老化の原因になることがわかっています。
私たちは、肺から酸素を取り入れて、全身の細胞に送り、エネルギーを作っています。生命を維持するのに酸素は必要ですが、この過程で、活性酸素という攻撃性の強い酸素が作られます。歳をとると、活性酸素を消去する抗酸化能力が低下し、私たちの体は活性酸素によって少しずつ酸化し、錆びていきます。これが、老化の原因になると考えられています。







