ニュースな本写真はイメージです Photo:PIXTA

「走ってやせるは」大正解だ。走れば基礎代謝も消費エネルギーも上がる。また、走ることで生活習慣病による死亡リスクが45%も低下し、高齢者の健康寿命が延びることもわかった。ランニング歴25年の著者が、走ることのメリットを解説する。※本稿は、倉島万由子著『楽しいから続く、続くから効果が出る くせになるランニング』(日本実業出版社)の一部を抜粋・編集したものです。

走ってやせるは大正解
食事を抜くのはNG!

 人が走りはじめる理由でダントツに多いのは、「やせたい」「身体を引きしめたい」です。

 そして、その「走ってやせよう」という考えは正解です。「走ってやせるメカニズムを正しく理解して」走るとやせます。走るのを継続することで、結果はきちんとついてきて、リバウンドしにくい身体になり、シェイプアップし、さらにその状態をキープできます。

 私は仕事をはじめてから、運動とは縁遠くなりました。しかも外食が多くなり、栄養過多。「これはさすがにマズイ!」と、「食べない」という極端な選択をしてしまいました。

 まずは、走ることでやせた私の変化を見てください。

P27画像同書より転載

 食事を減らす(もしくは抜く)ことを数カ月続け、体重を落とすことには成功しました。しかし、これは一時的に体重を落とすことに成功しただけ。しかも貧血の状態が続くようになり、いつも体調が悪い。

 気がついたら、体重もまた元に戻ってしまいました。もっとも、体内に取り入れる食事量を変えただけで、基礎代謝などの身体自体はまったく変わっていません(逆に悪くなった)から、当然です。

 しかも年を取っても若い頃と同じ生活スタイルを続けると、基礎代謝が落ちている分、太りやすくなってしまうという残酷な現実も待っています。

 体重をキープしながら健康であり続けるためにも、「やせるメカニズム」を理解して、スケジュールに「走るための余白」をつくってください。走ることで、確実に身体は変わります。食べたものをよく消費し、丈夫で強い身体になります。それはなぜでしょうか?

走ることで基礎代謝も
消費エネルギーも上がる

 基礎代謝の2割は筋肉の中で行なわれます。走ることで、特にお尻や太もも、ふくらはぎなどの足腰回りの筋肉が付きます。

 全身の筋肉量の60~70%は下半身が占めるため、下半身を重点的に鍛えるランニングは、基礎代謝を上げるのにとても大きな効果があります。

 アスリートは普通の人よりも筋肉量が多いので、一般的に100~150キロカロリーほど同じ年代の人よりも基礎代謝が良く、消費エネルギーも大きくなります。

 走ることで筋肉が付き、基礎代謝が上がってエネルギー消費量も増える。これだけでもすばらしいことですが、「走るとやせやすくなる」理由は他にもあります。